天使のような微笑で
「はぁ」
 
 大きくため息を吐いて肩の力を抜いた。

 バラしてしまった。
 ついに・・・。

 不安と安堵の両方を兼ね備えた体。
 力なくしてヘナヘナとイスに腰を下ろした。

「お疲れ様」
 
 マネージャーは俺が長時間立ちっぱなしで握手をして疲れたんだと勘違いしたみたいだ。

 そんな事で俺は疲れたと思いたくない。

 あれだけのヒトが集まってくれて感動した。
 アドレナリン大放出状態で、彼女の事がなければワン・ステージくらいやれちゃいそうな勢いだ。

 俺は気持ちを落ち着かせるため深呼吸をした。


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