不機嫌な果実
――と、廊下からドタドタと騒がしい音が聞こえてきた。
……なんだろう?何かあったのかしら?
そして、その音が目の前でぴたりと止んだ。
と同時に、部屋のチャイムが鳴った。
突然、現実に引き戻されたようだった。
「面倒だからこのまま出ないでおきましょう」
そう話す小菅にコクンと頷き、再び目を閉じた。
だが、一分と経たないうちにチャイムが鳴り、今度はドアをドンドン叩く音もする。
『おーい!小菅、起きてるんだろう?チェックアウトの時間だぞ!早くドアを開けろ!』
――あの声は……。