空からのラブレター
「結衣、おいで」

宗吾さんに呼ばれて、私は宗吾さんの胸に向かった。

けど、遊馬に腕を掴まれた。

「やっ…遊馬!」

「結衣。こいつ誰だよ」

ぎりぎりと骨を折りそうな勢いで、腕をおもいっきり引っ張られた。

遊馬が宗吾さんに向かって言った。

「結衣はな…俺の」
「彼女じゃないだろ?いい加減付きまとうのをやめろよ」

宗吾さんが私の腕を引っ張って、宗吾さんの胸の中に。

温かいけど、どうなるかが不安だった。遊馬が、宗吾を殴らないか…不安だった。

「うっせーなっ!」

不安が現実に。
やめてよ!遊馬…
お願いだから、殴らないで!

遊馬は、腕を振り上げた。

「いやぁ!遊馬!」

目を閉じた。閉じた所で変わりはしない。

宗吾さんを巻き込んだ自分が大嫌いになった。

すると、ズタッという音がした。

…?あれ…?

目を開けると、遊馬が倒れていた。
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