美少女戦士 イグニス・ドラグーン・ユイ!
 非制御下の竜は、邪悪と憎悪の化身…。それはそうでしょう。入力された感情の出力が竜であり、その感情が悪しきものであったのですから。


 その通り、生まれたての光竜は、味方であるかもしれない竜一にも、一切の思慮無く全方位に最大威力の攻撃を仕掛けたのでした…!


 「クッ!!」
 最強のドラグーン、雷竜に守られた南竜一ですら両手で目を覆いました。

 それほど、“殺人的な”光だったのです…!!


 〈あぁぁ! あぁぁぁ……〉

 達也の父の絶叫は徐々に弱まってゆき、ついに途切れました。


 彼は絶命したのでした…

 その光は網膜だけでは飽き足らず、脳髄までも焼ききったのです。


……さらに…

 “光の突風”が襲います…!

 光には質量はありませんが、運動量はあります。
 これによる“押す力”を『光圧』と言いい、それにより巻き起こされたものを…

 「これが光の風か…ッ!」
 と、南竜一は称しました。


 最強のドラグーンである南竜一でさえも、まるで本当の突風のように“光の暴風に押されて”後退りさせられたのでした。
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