美少女戦士 イグニス・ドラグーン・ユイ!
 「ユイ? 起きちゃったの?」
 何か物音を聞いた麻衣がリビングへ来てみると、フローリングにうずくまる
ユイを見つけました。
 「…あんた、バカ?何やってんの?」


 ……!
 いつもの、悪たれ口です。
 何も変わらない…いつもの…


 ユイのまつ毛はついに耐え切れなくなって、大粒の涙を幾つも溢しました。
 
 何も変わらない日常の、最後の風景を見てしまった気がしたのです。


 「…バカユイ。 ベッドで寝なさい」
 このとき、ユイは気付きませんでしたが事態を察知した麻衣もまた、涙を流していたのでした。


 「いやさ…」
 ユイは心配をかけまいとし、言います。
 「暑くてさ、ベッド…。 冷たくて、床サイコー」

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