執行猶予3年
piece5~今~

Ⅰ,未知



だから、
あの二人がもどかしい。

季節は夏の終わり。

思い出すんだこの季節は。


どんなにページを塗りつぶしても、
あの日あのとき、
異臭漂う部屋の光景。


生きてるなら、
話せるじゃないか。
分りあえるじゃないか。

どうしてそこまで、
お互いを大切にしてるのに、
傷つけあうんだ?



9月。
相変わらず、
洋ちゃんのライブに入ってる。

でも、
鶴の行動が分らない。

もう、
俺の手から離れたところで。

俺が夜勤の日。
メールが来た?

Re:
-----------
今日、夜勤??
-----------
end

Re:re
-----------
夜勤。
-----------
end

そっか。
なんて、
メールが来た。

何があったか忘れたが、
一人で居たくないって様な話だった。

でも仕方ない。
俺仕事。
洋ちゃんスタ入り。

鶴は否応なく一人。


で、
事件は起きた。

俺が明けで帰った、
翌日の夜、事だった。



「もしもし~。」

鶴部から電話が来た。
酔ってる様子。

「どうした?」

『今、ハルずんのところいる。』


「は!!?」

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