執行猶予3年
その翌日か、
何だったか、
それからすぐに、
鶴の家に行った。
洋ちゃんはいなかった。
鶴に話を聞いた。
あの夜の話を、
洋ちゃんは覚えてなかった。
なぜなら、
本当によっていたから。
でも、
鶴は覚えてた。
「同じことを、
もう一度言われた。」
鶴にはショックだった。
二重のショック。
俺は、
鶴に荷物まとめろと言った。
一緒にいるのはつらいようなこと言ったような気がしたから。
俺は中強引に、
鶴に荷物をまとめさせて、
チャリを引きながら、
ゆっくり歩く鶴を連れて、
その家を後にした。
やり直しを夢見て、
引っ越したたった二カ月だけ住んだあの家。
鶴のあり見はやけにゆっくりに感じた。
そう感じただけ。
思い残しも、
名残も、
どうにもならない気持ちを、
置いてきてしまった。
連れてくることができずに、
気持と思い出と。
置いてきたそれらが、
心残りだったのか。
俺は、
前しか向けなかった。
俺もなんだか泣きそうだった。
そうだね。
また時代じゃ終わった。
でも、
ただそれだけの事。
ただそれだけ。
いつの時代も、
繰り返してしまう。