執行猶予3年


「今日、予定ないんだろう?」

「あ、さっきメール来て、
今日もこの後、
バイトです。」

「ふ~ん。」

そんなこと言った後は、
沈黙。
そして気づいた。
今部屋、業者誰も入ってねえ。
俺らだけ?

嫌だなと思いながら、
居ない事をいいことに座ってた。

そんなとき、
携帯のバイブが鳴った。
原だ。
朝、何かの時にと、
アドレス交換をしてた。

―――――――――――
>無題
―――――――――――
大丈夫か?
―――――――――――

大丈夫。
今のところ。
そう打って返信。
なんていい奴。


「終わったぞ。」

職長に声を掛けられて、
立ち上がり、
玄関に向かった。
後ろには職長。

すると、
いきなり後ろから抱きこまれた。

俺は、
びっくりし過ぎてフリーズ。
な、に!!

「嫌がんないんだ?」

気持ち悪い。
何こいつ。
こんなこと初めてで、
どうしていいか分からず、
声もあげられず、
固まってしまった。

俺が何も言わない事をいいことに、
職長の手は、
胸へ股間へ延びた。


「ホントは、
期待してたんだろう?」


な ん だっ て!!!


「んなわけねぇだろうがぁああ!!」


片足で職長の足を思いっきり踏みつけてやった。

「イってええぇ!」

「そんなにやりたきゃ、
ダッチワイフとでも寝てな!」

蹲る職長の腹に、
渾身の一蹴り。
地元で悪い友達とつるんでた俺は、
よく喧嘩をしてたので、
普通の女の子よりは少しだけ強い。


悶絶してる職長を残して、
ダッシュで逃げた。
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