初恋のキミへ。
あれから…
――――未波が旅立ってから4年が経った―
12月、冬。俺は22歳になった。
最初のうちこそ連絡は取れていた。
連絡はしないでと言われていたけれど気になって仕方なかった。電話をかければ必ず出てくれた未波だが、1年くらい経ったときから連絡が途切れた。
未波の病気は思いのほか重いケースだったらしい。
そのせいなのか、2年経っても帰ってこなかった。
俺は未だに未波を忘れられないでいる。
大学4年になった今、そろそろ卒業だ。
言い寄ってくる女は耐えなかった。
しかし相変わらず俺の外見で寄ってくる女ばかりだった。
俺は毎回相手にせず、タケと桃香ちゃんと一緒に過ごしていた。
同じ大学に入り、毎日大抵は3人で過ごしていた。
たまに桃香ちゃんの友達が1人、一緒にいるくらいだ。