初恋のキミへ。


駅から15分程で着く南高。

私と桃花が教室に行こうとした時だった。

「早川さんっ!」

後ろから名前を呼ばれて振り返った。

そこにはまぁかっこいい部類に

入るだろう男がいた。


「…なんですか?」


「少し時間いいかな?」


「ここじゃだめなの?」


「すぐ終わるからさ」


「そーいう用ならごめんけど行かない」


私がそう言うと男はどこかへいった。


「未波〜話くらい聞こうよ」


桃花が呆れた風に私に言った。


「どうせ断るんだし。」


「そうだけどさ」と少し不満気に言いながら私達は席についた。
< 8 / 227 >

この作品をシェア

pagetop