初恋のキミへ。
駅から15分程で着く南高。
私と桃花が教室に行こうとした時だった。
「早川さんっ!」
後ろから名前を呼ばれて振り返った。
そこにはまぁかっこいい部類に
入るだろう男がいた。
「…なんですか?」
「少し時間いいかな?」
「ここじゃだめなの?」
「すぐ終わるからさ」
「そーいう用ならごめんけど行かない」
私がそう言うと男はどこかへいった。
「未波〜話くらい聞こうよ」
桃花が呆れた風に私に言った。
「どうせ断るんだし。」
「そうだけどさ」と少し不満気に言いながら私達は席についた。