猫が生まれた日
同情なんかいらない
慰めなんかいらない

そんなもの欲しがったって
どうせ面倒になったら
何事もなかったように捨てるのでしょう
あのひとのように。


あたしが、誰かに
心底助けを求めたのは
あなたが二度目だったのよ。

一度目、救ってくれたのは父だった。


そうね、そう。

あたしには、家族だけなのでしょう。
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