50男の恋
目覚ましの音とともに、朝の5時半にわりとすっきり目が覚めた。最近では珍しい事だ。

案の定、妻は起きても来ない。
まぁ、いつもの事だな、と、気にもとめずに支度を始めた。髭を剃りながら、おもわず鼻歌を歌ってしまう。

やっぱり、楽しみなんだな、などとほくそ笑みながら、ふと鏡を見ると、私はおもわず小さな悲鳴をあげた。

つ、妻がそこに居て、じっと私の様子を見ていたのだ。

別に見られたっていい事なのに、なぜか私の背筋は冷たくなった。
妻は、私の浮気をまだ疑っているのだろうか。もしかしたら、今日彼女に会うと思っているのかもしれない。

鼻歌を歌ってしまった自分を恨みながら、支度をした。

リビングに

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