【完】イケメン生徒会長は俺様!?
「なんだ?なんか欲しいのか?」



俺は美綺の顔を覗き込んでそう聞いた。



「ち……がう」



「え?」



「あ、あれ…」



俺は美綺の指差した方向を見た。



するとそこには―――…


美綺の元カレの、拓哉が居た。



「ウソッ……なんで…」


美綺は怯えているのか、途切れながらも声を絞り出した。



すると、美綺の元カレは俺たちに気付いたのか近付いてきた。



美綺は俺の後ろに隠れて、俺の服を掴んだ。



美綺は震えていた。



「待ってたよ。美綺」



そいつは俺たちの目の前に立って、そう言った。


「……俺たちになんか用か?」



「お前に用はない」



そいつはそう言うと、俺の後ろに回り込んだ。



「へーっ……美綺もこんな格好するんだ。以外と可愛いじゃん」



そいつは美綺を見てニヤニヤしながら言った。



「……な、なんで拓哉が……ここに、居るの?」


美綺は言葉を発すると、静かに顔を上げた。



「話がある」



美綺の元カレはそう言うと、美綺の腕を掴んだ。


「いやっ!放してっ…」


「おい!美綺にさわんな!」



俺は美綺を自分の方に引き寄せた。



「流二…」



「美綺に用があるんだ」


「……あたしに用って、なに?」



美綺はアイツの目を見て言った。



「じゃあ、ここで言う」


「……え?」



美綺の元カレは少し俺たちを見てから口を開いた


「美綺……俺と付き合って?」



「……えっ」



はぁ?コイツなに言ってんだよ。



付き合ってって……俺が彼氏だってこと知ってて言ってんだろ?



美綺も驚いた顔をして、アイツを見つめていた。


「今更って思うかもしれないけど……俺はやっぱり美綺が好きだ。だから付き合って」



「今更……なに言ってんの?変なこと言わないでよ。……それに、あたしには流二が居るから…」


美綺は俺の服を掴み言った。



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