【完】イケメン生徒会長は俺様!?
「流二……みんな見てるよ?だから、か、帰ろうよぉ…」



美綺はそう言って俯いた


でも、今の俺にはそんなこと関係ない。



俺は美綺の唇を奪った。


その瞬間、俺たちの周りで女子たちの甲高い悲鳴が聞こえた。



"きゃああああああ!!"


俺はうるさくなってすぐに唇を離した。



「りゅ、流二のバカッ!みんなが見てる所でしないでよぉ…」



美綺はそう言ってそっぽを向いた。



俺は周りで叫んでいた女子たちにいつもの王子スマイルを向けて言った。


「君たちさぁ…今の見なかったことにしといてね?」



俺はそう言った後、また王子スマイルを向けた。


"は、はいっ!!"



その女たちは声を揃えて頷くと、ニコニコしながら俺たちの前から立ち去って行った。



「…………」



美綺は俺を冷ややかな目で見ると、なにも言わずにスタスタと歩きだした


「おい美綺っ!なんで先に行くんだよ」



俺は美綺の隣りに急いで行くと、顔を覗き込みながらそう言った。



「……別に」



美綺はそう呟いてため息を付いた。



「なぁ、俺なんかしたか?」



俺はそう言ってまた美綺の顔を覗き込んだ。



「…………」



美綺は無言だった。



そして俺を見ると、またため息をついた。



「なんだよお前。……黙るなよ」



俺はそう言って美綺の肩を抱いた。



「放して」



美綺は冷たく言い放つと、俺の手を無理矢理引き剥がした。



「なんだよ。……冷てぇなぁ」



「あのさ、人前でそういうことするのやめてくれない?恥ずかしいからさぁ……それにちょっとは恥ってものを知った方がいいんじゃない?」



美綺は俺に冷たく言い放つと、俺を睨み付けるような目で見た。



「……そんな言い方ねぇだろ」



俺はそう言って、美綺の腕を掴んだ。



「あっ、白木さん来てるから早く行こう」



美綺はさっきとは違う優しい口調で俺にそう言うと、ニコッと可愛らしい笑みを浮かべた。



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