*Tiara*〜天使の君〜


「ティアラ様、こちらは宮殿のお庭にある木からとれた果物のデザートです。お召し上がりください。それからこちらは……」


ミオがティアラに色々な食べ物を勧める


「ふふっ、そんなに一度にたくさん食べられないわよ。」



(ティアラはずいぶんと楽しそうに食事をするな。それだけではない、ティアラのまわりにいるものは自然と誰もが笑顔になっていく。これもティアラの力のひとつなのか………)




「……ウス様、シリウス様?」


「あ、すまぬ、すこし考えごとをしていた。」



「まぁ。お食事中くらい政務を忘れてリラックスしてくださいね。」




「うむ。ティアラがそう言うならそうするしよう。」





(そなたのその愛しい笑顔を他のだれにも見せたくない。そなたはわたしが守る。)




シリウスは楽しげに微笑むティアラを見つめながら、そう決意した
< 74 / 103 >

この作品をシェア

pagetop