メガネで無口な王子様
「……楽しかったぁ~~♪♪
女の子の家行って楽しいって思えたの初めてだー…!!」
「私も楽しかったぁ☆☆」
2人ですっかり暗くなった道を歩く。
2人を時折照らす蛍光灯。
「…………多分杏里ちゃんがいたから楽しかったのかも……。」
頬を人差し指でポリポリ掻きながら言う悠斗くん。
「………え……。」
「………俺さっ…!
やっぱり友達だけじゃ嫌だよ。
本気なんだっっ……!!
杏里ちゃんの事……。」
ガシッと両肩をつかまれる私。
「…………杏里ちゃんが好きです。」
時間が止まったような感じがした。
私は……………。
「…………。」
なんでためらうの…??
悠斗くんはいい人だよ。
なのに………
返事が………
私も悠斗くんが好き、
この答えが………
言えない。
なんで…………???