メガネで無口な王子様
「………あっ……
ごめん……。
つい言っちゃって…///」
ぱっと私の肩から手を離す悠斗くん。
私は首を横に振って悠斗くんの言葉を否定した。
「………1回フられてんのになっ…!!」
苦笑する悠斗くんを見てて胸が痛い。
私は……こんなに優しい人に好きって言ってもらえてるのに…。
なんで…………答えが出せないの…??
「…………私ねっ……!!
…………わたし……
…悠斗くんのこと好きだよ。
でも……まだそれが恋愛なのか分かんないの……。
ごめんねっ……。」
これが私の精一杯の気持ちなんだ……。
「……そっか……。」
………ごめんね…悠斗くん。
私が……はっきりしないから…。
「じゃーさ。
杏里ちゃんが俺のこと好きってマジで思えたとき言って??
俺……待ってるから。」
「………悠斗くん………」
なんで私にそんな言葉言ってくれるの……??
なんでそんなに私にこだわるの…??
悠斗くんは………優しすぎるよ…。
「………分かった。
そうするね。」
「よしっ!!
じゃまたな♪」
悠斗くんは手を振りながら暗い道を走っていった。