ふたり
もう 嫌だ
もう 嫌だ
こんなの 嫌だ
ボストンバッグを出して
暗闇の中、荷物をまとめた
病衣から服に着替えて
病室を出た
夜間通用口には警備員がいるから
見つからないように
しゃがみこんで
床を這うようにして
病院を抜け出した
久しぶりに吸った外の空気は
降りだした雨のせいで湿ってた
誰かが追いかけてくるわけでもないのに
暗い雨の中
ひたすら走った
足が地面を蹴る度に
飛沫が上がって
くるぶしが冷たかった