ふたり



その日は約束どおり



柊ちゃんは
早めに帰って来てくれた




夕食後のキッチンの後片付けも終わって


明日のお弁当の下ごしらえをしてると



お風呂から上がって


首からタオルをさげた
柊ちゃんが



「ゆ――いっ」



ぎゅうって
後ろから私を抱きしめる



「やぁだ、柊ちゃん
くすぐったいよぉ」


柊ちゃんが
耳や首筋に優しくキスをする



「ちょっと待ってて
すぐ終わるから……」


私が柊ちゃんの腕をほどこうとすると



「早く帰って来てって言ったのは結だろう?」



柊ちゃんが
少しすねた声を出した



もうっ もうっ
柊ちゃん 可愛いなぁ……




柊ちゃんに抱きしめられて



サイコーの幸せが
胸いっぱいに広がる


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