ふたり



表情を固くした結を

真っ直ぐ見つめ



「理由を聞かなきゃ
わからないよ、結」


多分、理由を聞いたところで


オレは納得しない


  何が正しいかなんて
  答えは出ないよ


きっと 答えなんて


どこにも ないんだ


学校のテストじゃないんだから


答えなんて どこにもない



だったら オレと結



ふたり だけの 答えを
見つけなきゃ いけない



オレは結を愛しているから








「言ったでしょ?」


結は ゆっくり口を開いた



「ただ普通に暮らしたいの
最期まで」



「それは全て諦めるってことだろう?」



「違うよ、柊ちゃん」



違う?



「私は最期まで生きるよ

いつか来る『死』を ただ待つなんて言ってない

私は柊ちゃんの奥さんをしたい

柊ちゃんのそばで

一瞬だって離れずに

私は柊ちゃんの奥さんとして
毎日、生きたいの」



生きたいの


そう言って


オレを 見つめた


結の目は


すごく 力強く


諦める なんて 言葉は


当てはまらなかった


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