ふたり
「………結?」
高熱を出した結が心配で
定時で帰って来たのに
リビングに入っても人の気配がしない
寝てるのかな……
「結?」
ガチャッ
寝室のドアを開けても
ベッドはもぬけの殻
オレの書斎
バスルーム、トイレにもいない
39℃を越える熱で
どこに行ったんだ?
リビングのソファーの横に突っ立って
ジーンズのポケットからケータイを取り出し
結にかける
すぐに
『お留守番サービスセンターに………』
不自然なくらい滑舌のいい声が聞こえてケータイを切る
……ケータイが繋がらない
どんどん どんどん
胸には不安が広がる
結、どこにいる?
……まさか
まだ病院か………?
あの高熱は病気のせいで
入院とかになったのかも
すぐに大学病院に電話したけど
答えは午前中に診察を終えて結は帰ったとの事だった