☆年下×男子☆
そう思ったのも束の間。
重いため息がユカの引き締まってつるんとした唇から漏れる。




『…ごめん。』
『今日は私、早く帰らなきゃなんだ。今度ね!!』





そう言って走り去ったユカの笑顔は、私の大好きなキラキラの笑みではなかった。




(そういや私…ユカのおばあちゃん家は知ってるけど…ユカの家って知らないんだ。)


数年前、ユカと1ヶ月離れて過ごした時に似た空虚な気持ちが私の胸を満たし始めていた。
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