がんばれ!ノザワくん
しばらくして。

ノザワくんが、ココモ群馬支店のシステム管理をやっている、ツゲヌマさんを連れて戻ってきた。

この、ツゲヌマさんという人、ココモのシステムを作ったらしく、パソコンにも精通してるので、機械にトラブルがあると、ひっぱりだこなんだ。

ココモだけでなく、グループ会社である、ソコモやアソコモの方まで見てくれるので、神様みたいな存在だ。

ツゲヌマさんは、ノザワくんのパソコンを見るなり、いろいろと試していた。

席を占領されたノザワくんは、やることがないので、よねちゃんのところにやってきた。

「よねちゃん、俺あてのメール、届いてない?」

…どうやって確かめろ、と言うんだよ。

「課長あてのメール、私のパソコンでどうやって見ろって言うんですか。パソコンの設定替えないとダメですよ」

案の定、ノザワくんは、よねちゃんに、スッパリと斬られていた。



ツゲヌマさんによると、ココモグループのネットワーク回線はいくつかあるようで、ある一定の回線使ってる人のアクセスができない状況が、朝から続いてるらしい。

「イントラネットに掲載されてるんですけどね」

とはいえ、ノザワくんはパソコンが立ち上がらないから、それ以前の問題だし、はとりんもよねちゃんも、朝からバタバタしていて、イントラネットのニュース読む時間がなかったようだ。

それはいいとして、とにかく、ノザワくんの使ってる回線が、そのトラブルのあった回線らしくて、それでアクセスができなかったらしい。

「でも、パソコンが古いのもあるかもしれませんね。そろそろ寿命じゃないんでしょうか?」

ツゲヌマさんは、そう言って、事務所を後にした。
< 72 / 154 >

この作品をシェア

pagetop