がんばれ！ノザワくん
その1時間くらい後。

ロッカーの整理をしていたはとりんが、大量のCD-ROMやらフロッピーディスクやらを持って、やってきた。

「何ですか、それ」

ノザワくんが、覗き込む。

「廃棄しないといけない外部記録媒体が、こんなにあるんですよ。来月、産業廃棄物出すので、ついでに処分します」

ココモグループでは、昨今の情報流失問題で、「外部記録媒体使うのは危険」という結論に至り、CD－ROMとかフロッピーディスクとか、USBメモリの使用を禁止したんだ。

というわけで、今は使ってないんだけど、処分してないものが、ロッカーの奥深くから出てきたらしい。

「誰ですか、処分しなかったの」

「…ワサーキさんですよ」

やっぱり出たか、異動してからも群馬に津波の余波をもたらす男・ワサーキ課長。

「これ、壊さないといけないんですよね？」

よねちゃんがそう言うと、

「品質管理で、これ専用のシュレッダー買ったらしいので、それ借りて処分しましょう」

と、はとりん。…そんなもの買ったのか、品質管理担当。何に使うんだろ。あっちの担当も、大量に処分しないといけないものがあったりして。

「というわけで、ヨネヤさん、よろしくお願いします」

「えっ、私ですか!?」

…結局、こういう役は、よねちゃんに回ってくるんだな。
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