四季〜二人で歩む季節〜


駅前のカフェに行く前に銀行のATMに寄りお金を引き出す。


急いでカフェに行くと、あたしを呼び出したあの人が居た。


「久しぶりね。」

「…はい、これ。」


あたしが差し出したお金の入った封筒を手に取り、ニヤリと笑った顔が悪魔に見える。


「元気そうね。」

「まあね。
でも、もうこれっきりにしてほしい。」


あたしがそう頼むと、目の前の女はさらに口角を上げて不敵な笑みを浮かべる。


「そんなつれない事言わないでよ。
たった一人の肉親でしょ?」

「あたしはあんたを親だとは思ってない。」
< 104 / 316 >

この作品をシェア

pagetop