四季〜二人で歩む季節〜
その問い掛けに、下を向いたままあたしは小さく頷いた。
きっと呆れられてしまうのだろうと思ったあたしの気持ちとは裏腹に、レンはその大きな掌であたしの頭を撫でてくれた。
恐る恐る顔を上げると、レンは困ったような、でも優しい瞳を向けている。
「帰るか。」
「うん。」
日が傾き始めた空は、真っ赤に染まっている。
それから数日後、また母親から電話があり、またお金を貸してほしいと言われてしまった。
そしてあたしは、またお金を渡してしまう。
断る事なんていくらでも出来るのに、あたしにはそれが出来なかった。