四季〜二人で歩む季節〜
つい1週間前にはなかった、テーブルとソファーが置いてある。
「どうしたの?」
「やっぱあった方がいいかなって思って。」
「そうなんだ。」
黒い革のソファーと、黒いローテーブル。
きっとレンは黒が好きなのだろう。
勝手知ったる我が家のように、あたしは冷蔵庫からビールを2本取り出した。
「あっ、そういえば、あたし鍵返してなかったよね。」
「あぁ、いいよ。
そのまま持ってて。」
カバンに手をかけたあたしに、レンはそんな事を言った。