手の平
手の平を太陽に、翳すと
手の後ろの方が、光り
太陽を掴めそうな気がした。

右手は、太陽の光りで輝いているけど、左手は何だか寂しくなった。
-左手に、彼の手があったのに-

毎日、一緒に居たのに急に私の目の前から、消えた。
彼と過ごした、この部屋で一人で居るのは、寂しすぎる。

『ねぇ、求輝?何処に行ったの…』
一人の部屋で、喋っても誰も返事をくれない。
《苦しいよ、消えちゃいたいよ。》私は、心の中で叫んだ。

彼と撮った写真が、ぼやけて見えない。涙ぐんできた。

彼の、『さよなら』の言葉が、
深く胸に突き刺さる。
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