Melody Honey
「お前、誰に向かって言ってるんだよ!」

桐生が怒鳴ったかと思ったら、
「きゃっ!」

ガシッと、桐生に腕をつかまれた。

「所詮、お前が何を言ってもムダなんだよ!」

怒鳴られたのと同時に、グイッとつかまれた腕を引っ張られる。

「痛い!」

引きちぎられるかと思うくらいの強い力に、私は悲鳴をあげた。

「あおいさん!」

大沢くんがわたしと桐生の間に割って入ってきた。

だけど、
「部外者はどこかへ行ってろ!」

ドンッ!

桐生が大沢くんを突き飛ばした。
< 107 / 288 >

この作品をシェア

pagetop