Melody Honey

怪しい人物

その翌日のことだった。

いつものように家に帰ると、マンションの前に女の人がいることに気づいた。

その人は落ち着かないと言う様子で、マンションの前を行ったり来たりしている。

一体何しているのかしら?

変な人と、心の中で呟くと、私は彼女の横を通り過ぎてマンションの中へと入った。

「何だったのかしら?」

「何が?」

独り言のつもりだったのに、詩音が聞いてきた。

「こっちの話よ」

そう言った私に、
「何だよ、独り言なら頭ン中で言え」

呆れたと言うように、詩音が言った。
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