Melody Honey
そう思っていたら、横目で詩音ににらまれた。

笑うなと、詩音の目がそう言っていた。

正直に言うと、怖いです。

すみませんでしたと、私は目だけで返事をした。

今夜は激しくなるかも知れないと思っていたら、
「じゃあ、始めてもいい?」

香音さんが言った。

「さっさと始めろ」

詩音が返事をした。


それから数分後、真っ白なウエディングドレスをきた千晴さんと香音さんが赤いじゅうたんのうえを歩いていた。

私たちもいつかそうなるのかなと思いながら、私は2人を見ていた。

ステンドグラスの聖母マリアが、そんな私したちを優しく見下ろしている。

「俺たちも誓うか?」

詩音が耳元で、私にささやいてきた。
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