恋する星曜日～Pure Love Story～

「……」



返す言葉が見つからない。



「ダメ？」



「ダメ……ってことないけど」



そう言ってから、あたしは慌てて付け加える。



「で、でも、ほら、カイト先輩にはカノジョいるかもしれないし！」



「カノジョいるかどうか、聞いたことないの？」



「……ない」



あたしとカイト先輩が一緒にいる時間はたくさんあって、何でも話せる仲になれているような気もするけど、「カノジョいるんですか」とは聞いたことがなかった。


聞きたい気持ちはあったのだけど。

万が一にも、「いるよ」という答えは聞きたくない気がして。

真実を知りたくなくて、聞けなかったのだ。


今までずっと。