半径1メートルの悲劇



「・・・!
なんで、井野がいるの!?」


こっちが聞きたい。


「合コンだからだよ。」

「はぁ?合コン?
何それ?悠里、聞いてないよ!?」


どうやら、騙されてここに来たようだ。


「ごめんって!
人数が足りなかったの!」

「・・・じゃあ、私ここの隅っこの椅子に座ってるから男は近寄るな!」

「嫌なら帰れよ!」

「だって、嫌だけど飲み物飲み放題だし帰りたくない!」


こいつは・・・
なんなんだよ?
飲み放題で釣られてきたのか?





「とりあえず、自己紹介タイム!
じゃあ、啓介から!」

「え?えーと、井野啓介です。
よろしく。」

「宇佐美光樹です!
彼女募集中!」

「宇佐美大樹だ!
光樹の兄貴。よろしく!」


男性郡の自己紹介が終わって、次に女性群。


「滝川あやめです。
好きなことは手芸です。
よろしくね!」

「次、私?
森田悠里。よろしくっ!」

「・・・高岡夏。」


美人さんは、まさに美人な名前だった。



それにしても、こいつ・・・
仏頂面して名前だけって・・・
大樹が笑ってるし。



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