【短編】自分ウィキ
私は自分ウィキと題されたメールを三田村に突きつけるように見せた。


「見てよ。イタズラメールだよ」


だけど三田村から反応がない。


「三田村?」


三田村は引きつった笑みを浮かべ、小さく携帯を指差す。


「これ、自分ウィキ?」


「知ってんの?じゃあ送り主教えてよ。文句言って来るからさ」


「いや、知ってるって言うか、一種の都市伝説。って奴?」


「は?」


「なんか、自分ウィキには閲覧者の情報が全て載ってるとか」


「なにそれ?」


私は怪訝な表情を隠さない。
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