王様ゲーム〜俺とお嬢さんだけの甘く危ない罰ゲーム〜
こんな気持ちを感じ取った倖は、自分も一緒に探偵になると言い出して、二人で時間がある時は、調べたりもしていた。


渚遠は、幸せ者かもしれない。倖と言う存在と、鈴と言う存在に囲まれて。



「倖ちゃん、ありがとうね?」



急にお礼を言い出した、渚遠に倖は目を丸くした。



「は?急に何?」



「ううん、ただなんとなく。でも、鈴にもう何もしないでね?倖ちゃんでも、怒るからね?」



満面の笑みが怖いことに、倖はこの時初めて気付いたのだった。



渚遠が鈴に、許嫁と言ったのは、多分とっさに考えたんだと思う。



昔見たテレビを思い出して、鈴が倖に昔聞いていた。許嫁って何?と……



その事を思い出してとっさに言っただけだった。



鈴は、不思議な顔をしていたなと渚遠の、思い出し笑いに倖は首を傾けていたその頃、鈴の身に異変が起こっていたなんて二人には分からなかった。



まさか、今動いているなんて分かるはずもなかった。



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