王様ゲーム〜俺とお嬢さんだけの甘く危ない罰ゲーム〜
なんだろう?これ……



「なんであたし奪って来たんだろう」



なんて思いながらも、布団の上に寝っころがりながらその封筒を眺める。



少し古いラブレターみたいな封筒は、ハートマークのシールで止めてある。



宛先は、何も書いてない。ただ、先生の名前が書いてある。


“しょおんおにいちゃんへ”



おにいちゃん?



確かに、しょおんおにいちゃんへと書いてある。その字は、汚く読みづらい。



子どもが書いたに違いない。



「ラブレター?」



疑問が浮かぶ。まだ小さい子どもにも、先生は好かれていて、ラブレターまでもらうんだ。



「やっぱり先生って、モテるんだ」



ガザこそと、中身を確かめる。読んだらダメだとは分かってても、手が動く。



「おおきくなったら……あたち?……あたちのおよめさんにな、なれる……ケンだよ?」



ケン?



「およめさん?」



最近の子はませてるな。



「えっと、手紙?かな」



< 92 / 211 >

この作品をシェア

pagetop