ほどよい愛
結局、恭汰の携帯が鳴り聡くんと二人会社へ戻って行った。

残った私と透。

だけど、透も友達と約束があるからとタクシーを止めた。

「晩に電話するし。…あ、お前綺麗に笑うようになったな」

「…!」

そう言い残してタクシーに乗り込んで去って行った。

相変わらず、自分のペースで生きてるなぁ。
イタリアでの時間は、彼の人間性に対して影響はなかったみたい。

まぁ、父さん母さんが亡くなる前からあの調子だから。

…でも、突然どうして日本に帰ってきたんだろ?

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