先生×自分
そして、あることに気がついた。

「要、お父さんは?」


「ん?知らない。いないのか?」


いない。

何度、確認してもいない。
どこに行ったの?


走って、外に出た。いるはずもなく、その場に座り込んだ。


「どこ…?」


俯いて、考えた。

昨日…何か言ってなかったっけ。



「あれ、どーしたの?」



目の前に、自分の頭を撫でながら笑う…お父さん。


「…心配して損した」


立ち上がって、うしろにいた要の腕をつかんで中へと入った。


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