悪魔の妹と天使の彼女
俺は何でもしようと思った。
しかし、それは大きく予想に反するものだった。
「その天使を消して。」
「え!?」
「聞こえなかった?そこにいるサリリお姉ちゃんを消してって言ってるの。」
「それ本気で言ってるの?」
「嘘で言わないよ。さあ、早く消してよ。」
俺はサリリを見た。
「私は和也さんに消されるなら本望です。」
と言って目を瞑った。
「サリリ・・・」
「早くやってよ!お兄ちゃん。」
俺にはそれは出来なかった。
「ネユカ、俺はお前にした事は許される事じゃないのは分かってる。でも、サリリを消すなんて事は俺には出来ない。」
「はあ?何言ってるの?人生台無しにして天使を一人消せばチャラにしてあげるって言うのにそれが出来ないって?ならボクが見本って物を見せてあげる。」
そう言って、悪魔の剣みたいなのを出して、それをサリリに投げつけた。
それはサリリの心臓付近にヒットした。
サリリは倒れた。
「サリリ!?」
俺はすぐにサリリに近づいた。
「か、和也さん・・・今まで・・・ありが・・・とう・・・ございました。」
それで意識を失った。
俺の怒りは頂点に達していた。
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