ケイカ -桂花-
「大切な事は誰にも言わない」ってケイが言ってたから、私も全部は話さないつもりだったが、気付いたら洗いざらいぶちまけていた。

ケイに問い詰められて、・・・じゃなく自らで。

「どう思う?」

前にケイが、なんかひっかかるみたいな事を言ってたから、気になって聞いた。

「青春、ラブラブ、幸せいっぱいって感じ」

良かった、ケイが笑ってる。

自然に笑みが漏れた。

「ハナってば、浮かれてるー」

「そんなこと・・・」

と言いつつどんどん笑顔が大きくなっていく。

「いいのよ、恋愛は浮かれてナンボよ。でも今日は、こき使ってやる」

「いいよー、幸せだから」

「なんかムカつくーー」



その日は、ケイの宣言通り、いつも以上に働かされた。
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