ケイカ -桂花-
数分後、ごめんと添えられたメールにため息が漏れた。

友達との約束があるらしい。

先約があるんならしょうがない、別に謝らなくてもいいし。

だからさっき私の事見たんだ、悪いと思ってる?残念に思ってる?

本当は私と会いたい?

だったら・・・。



「あっ、先生に呼ばれてたんだった」

お弁当を手に集まり始めたみんなに、ひとり言みたいに宣言した。

「えー、最悪」

「かわいそー」

一通りお決まりの言葉が飛ぶ。

「もう、めんどくさー」

ぶつぶつ言いながらその場から離れた。

うん、こんなもんで十分でしょ、先生の所を宇宙人にしても同じなんだから。
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