シンデレラガール~先生との恋~
「春ですか?」



俺は、柘植先生に何を言われるのか冷や冷やした。



「はい。春・・・


就職か進学かすらまだ決まっていないんです。」



えっ?春はまだそんな事も決まっていないのか?



そんな事、俺に一言も話さなかったじゃないか!



「そうなんですか。」



俺は冷静を保つのに必死だった。



「何をやりたいかも、分からないっぽくて。」



「柘植先生?


やはり春の事心配ですか?」



俺は嫌味っぽく言った。



なんて、俺って、嫌な教師なんだ。



「そりゃあ、可愛い生徒ですからね・・・。」



可愛い生徒・・・か。



「分かりました。


春にそれとなく聞いてみます。」



「よろしくお願いします。」



こうして、俺は進路指導質を出た。



【笹木先生sideおわり】



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