十五の妄影(もうえい)
第十章、晋作
校庭の真ん中、僕の慟哭は続く。

…やり切れない思い。

救いのない結末。

僕を否定する者、許容しない者。

それらを消してしまえば、僕の孤独は終わると思っていた。

その浅はかさに反吐が出そうになった。

僕は思う通りにした。

妄影という力を得て、その心の赴くままに動いた。

復讐。

逆襲。

鬱屈した心を解き放ち、溜め込んでいたヘドロのような感情を全て吐き出した。

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