Je t'aime?
☆
待ち合わせまで、あと少し。
私たちは、またさっきの無料展示スペースのソファに座っていた。
待ち合わせ場所に行くにはまだ早いから、ちょっと休憩。
…休憩ばっかりだけど、暑いからいいの、と自分に言い訳をして。
ここは相変わらず人がいなくて、まるで私たち専用の部屋みたいだった。
珍しいものを見て、すっかり気分も良くなった私たちの周りには、とても穏やかな空気が流れている。
私は、一息ついて、隣のウジェーヌを見た。
彼は、大事そうに猫グッズの袋を抱えている。
私はそれを見て、前から気になっていたことを思い出した。
「ねえ、お姉さんと一緒に写ってた女の人、友達って言ってたけど、彼女じゃないの?」
写真を見せてもらった日以来、ずっと心の片隅で気になっていた存在。
気になるけど聞きたくなくて、意識的に話題に出さないようにしていた。
だけど、今なら受け入れられそうな気がした。
ウジェーヌは、突然なにを言い出すんだ、と言わんばかりの顔をして、私を見た。
そして、からかっているわけではないことを私の表情から読み取ると、観念したようにフッと笑って、
「そうだよ」
と言った。
「ぼくのガールフレンド。パリに住んでいるよ」
待ち合わせまで、あと少し。
私たちは、またさっきの無料展示スペースのソファに座っていた。
待ち合わせ場所に行くにはまだ早いから、ちょっと休憩。
…休憩ばっかりだけど、暑いからいいの、と自分に言い訳をして。
ここは相変わらず人がいなくて、まるで私たち専用の部屋みたいだった。
珍しいものを見て、すっかり気分も良くなった私たちの周りには、とても穏やかな空気が流れている。
私は、一息ついて、隣のウジェーヌを見た。
彼は、大事そうに猫グッズの袋を抱えている。
私はそれを見て、前から気になっていたことを思い出した。
「ねえ、お姉さんと一緒に写ってた女の人、友達って言ってたけど、彼女じゃないの?」
写真を見せてもらった日以来、ずっと心の片隅で気になっていた存在。
気になるけど聞きたくなくて、意識的に話題に出さないようにしていた。
だけど、今なら受け入れられそうな気がした。
ウジェーヌは、突然なにを言い出すんだ、と言わんばかりの顔をして、私を見た。
そして、からかっているわけではないことを私の表情から読み取ると、観念したようにフッと笑って、
「そうだよ」
と言った。
「ぼくのガールフレンド。パリに住んでいるよ」