Je t'aime?
「フジサンの写真を撮ることを、約束したよ」
ウジェーヌは、必死の練習の甲斐あって、もう『ウジサン』とは言わない。
最初に比べると滑らかにしゃべるし、短期間でものすごく日本語が上達したなぁ、と思った。
「それから、この猫も好きだから、姉の分とガールフレンドの分のおみやげを、買ったよ」
抱えている袋を、ポン、とした。
ああ、そうか。
それで、財布をふたつ買ったんだ。
それなら、納得。
やっぱりいた。
パリジェンヌの恋人…。
私は、複雑な心境で、黙って話を聞いた。
ときどき、ウジェーヌの目を見て、
ああ、彼の瞳はブルーじゃないんだ…
なんて関係ないことを考えたりもした。