Je t'aime?
「こうやって使うんだよ」
とガミくんが、シートをウジェーヌの額にピタッと貼った。
「おお~、冷たいね!」
「気持ちいいだろ」
「うん。サエコ、ありがとうございます」
「どういたしまして」
やっとウジェーヌの顔に笑顔が戻って、私は安心した。
それにしても、外がよっぽど暑かったようで、今度は紗江子の汗が止まらない。
「紗江子も貼れば?暑かったでしょ」
と、ほんの冗談のつもりで私が言うと、
「それ、名案だね!一枚もらいまーす」
と言って、紗江子が自分の額に貼って、続いてガミくんまで、
「俺も貼ろーっと」
と、二枚も箱から取り出した。
「あ!そんなに使ったら、ウジェーヌの分がなくなっちゃうじゃない!」
「大丈夫だよ、六枚も入ってるんだから。おでこと首の後ろに貼ると気持ちいいぞ。ほら、怜奈も貼れ」