ピュア・ラブー‐鞄の中の天使‐ー

No.2

「のんちゃん、先に行ってて。」


首をかしげながら、三年二組の教室をのんちゃんが、去って行く。


教壇から五番目の自分の席に座り直して、ついさっきの小さな声の主を待った。


「やっぱ、そら耳だったのかなぁ。」


『行かないで。』なんて言われても困るし!

゛ガタガタ。゛


勢い良く席を立つあたし。


< 3 / 47 >

この作品をシェア

pagetop