君色の空
その後
ゆっくりと風に流れていく雲を見上げながら、私はベンチに座り、穏やかな昼下がりを満喫していた。

いつの間にか、屋上のこの場所は私の指定席になっていた。

この空のように、私の気持ちは穏やかで、澄み切っていた。

慎一くんに言われたように、私の彼に対する想いは『恋に恋していた』だけだったのかもしれない。

と、日ごとに感じるようになっていた。

もしこれが、『本気の恋』だったとしたら、たとえ親友といえども心中穏やかではなくて、今もざわめいていたに違いないから。



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