15才でママになった理由(わけ)
病室には付き添い用のベットが一つしかなくて、一つのベットに背中を向けて横になった。

心臓が飛びだしそうで、半端ないドキドキが止まらない。


必死に目を閉じるしかなかった。


「奈都ちゃんは、もう寝たかな。」


「まだだけど。」


背中をむけたまま琢哉さんの話を聞いた。


何を聞いても大丈夫。


「奈都ちゃんには感謝してるよ。奈都ちゃんが琢磨をこんなに愛してくれて、本当に感謝してるんだ。」


もう涙が止まらなかった。


「奈都ちゃん、泣いてるの。」


琢哉さんが後ろから、そっと抱き締めた。


恥ずかしくて顔が見れない。


「奈都ちゃん、こっち見てよ。」


「やだ。」


「いいから。」


無理矢理、琢哉さんの方に体を向かされた。


「奈都ちゃん、本当にありがとう。」


泣いてグチャグチャの私に、琢哉さんがキスした。


どうして、キスするの。

涙が溢れだした。


このキスの意味はあるのだろうか。


そんなの、ないよね。

深い意味などないと、自分に言い聞かせた。



























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