15才でママになった理由(わけ)

姉の存在

どうしてキスするの。



驚いて目を大きく見開いたまま、琢哉さんを見つめた。



「ごめん、奈都ちゃん。」



なんで謝るの琢哉さん。



「奈都ちゃんがあまりにも可愛くてつい、本当にごめん。」



「なんで謝るの。謝られたら何かの間違いでキスしたみたいだよ。」



涙が溢れた。



酷いよ。



「そんなつもりでキスしたんじゃない。俺も男だから、奈都ちゃんの涙にドキってなって、キスしたくなった。」




私を妹じゃなくて、一人の女性として見てくれたって事。



嬉し過ぎて琢哉さんに抱き付いた。



「奈都ちゃん。」



かなり慌てる琢哉さんが可愛いくて、私からもキスしてみた。


固まる琢哉さん。



「琢哉さん、今のはありがとうのキス。」




本当は琢哉さんに好きって言いたかった。



私の気持ちは琢哉さんには伝えないと決めたから、心の中で言ってみる。


《琢哉さんが好き。琢哉さんが世界で一番大好き!》



いつかこの思いを伝える事が出来たら良いな。



琢磨、ママを応援してね。


いつか、そんな日が来ますように。



























< 145 / 320 >

この作品をシェア

pagetop